h1

アチラとコチラの境界

1月 23, 2010

「アバター」観ました。
面白かった。ジェームズ・キャメロン凄いなー。
何が凄いってね、中途半端ではなく、完成品としての3Dを世に出したってところ。
「タイタニック」は好きじゃないけど、あれで儲けたお金があったからこその「アバター」なんだなぁ。
3Dに関しては賛否両論出ているみたいだが、IMAXデジタルシアターではとても綺麗だった。
3Dの再生には色々種類があるらしくて良く分からない。評価が低い方はどの方式で観たのかな。

ネットで既に散見する意見だが、この映画は映画史上のターニングポイントになるかもしれない。

「スターウォーズ」の冒頭で戦艦スターデストロイヤーの巨体が延々と頭上を通り過ぎるのを観たとき、
「ターミネーター2」でT-1000が流体に変化したとき、
「ジュラシックパーク」で最初にブラキオサウルスが登場したとき、
「トランスフォーマー」で初めてオプティマスがトランスフォームしたとき、
映画ってこんなに凄い!と興奮した。

映画史上どうなのかは知らないが、今まで私が始めて観たときにビックリした映画は上記の4本。
(「トランスフォーマー」は実写ロボを待ちわびていたごく少数の人にしか分かってもらえなそうだけど)

そして、「アバター」。
ストーリーは特に目新しくないと思う。
映像も、2Dで見たらフツウだったかもしれない。
でも、3Dで観ることによって「アバター」は全く別の映画になった。

昔の「飛び出す映画」ではない。
わざとらしく恐竜の牙が迫ってきたり、流れ星が突っ込んできたりするわけではない。
ただなんというか、リアルなのだ。

現実に存在しないものを映像化する技術は「スターウォーズ」から30年で驚くほど進歩した。
しかしどんなに完璧に作っても、スクリーンのアチラ側にある限りそれは虚構だ。ファンタジーはファンタジーであり、現実にはなりえない。

でも3Dで観る「アバター」は、物語だと頭では解っているのに、感覚が「そこに存在する」と認識してしまうようだ。アチラの世界が、コチラ側に流れ込んでくる。
そのためストーリーが多少凡庸であっても、いつも以上に感情移入してしまう。

そういえばアメリカで「3Dうつ」になった人が続出とか、台湾で鑑賞中の男性が死亡とか言う話が出ているけれど、人体に影響を及ぼしかねないほどの技術革新ってことなのか?確かに身体に良くはなさそうだ。
そして別の意味でもちょっと怖い。
今後3Dの優れた作品が次々と出てくれば、スクリーンのアチラとコチラの境界がどんどん曖昧になっていくのではないだろうか。
既にアニメやゲームで、現実と虚構の区別がつかない人が出ている。
いや、区別がつかないんじゃなくて、アチラの居心地が良くてコチラに戻って来られなくなっているのか。

アニメやゲームが悪いとは思わない。
良い作品が、健全な受け手に利用される分には何の問題もないだろう。
だけど人間、心が弱ることもある。
そんなときにアチラの世界がコチラを侵食してきたら、精神的な均衡を失うことは十分に考えられる。

映像技術の進歩は素晴らしい。
映画もアニメも大好きだ。
規制なんて真っ平ごめん。
だから、いつも健全な受け手でありたい。
リアルな虚構を、現実と区別してきちんと楽しめる観客でありたい。
現実逃避しても、ちゃんと戻ってこられる人でいたいな。

3Dだけではなく、「パフォーマンス・キャプチャー」の技術も実は凄い。
CGなのに、俳優の表情まで違和感のないレベルで再現できる。
特殊メイクを使わずに別の自分になれる、「アバター」のストーリーに最適な技術といえる。

そのCGメイク(?)のせいでエンドロールまで気付かなかったけど、
ヒロイン役はゾーイ・サルダナだった。
wikiの写真は可愛くない(失礼)が、この人ホントにスタイルが良くて格好いい!ムッチリ色気系ではなく、颯爽系で嫌味が無い。

「ドラムライン」でそのダンスに釘付けになった頃はまだメジャーな女優さんではなかったけれど、最近は「スタートレック」「アバター」といわゆる大作の出演が続いているので有名どころの仲間入りか?
(「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」ではそのスタイルが活かされていなかった orz)

主人公は「ターミネーター4」のサム・ワーシントン。
この人、体をいじられる役ばっか(笑)。あんまり特徴のない俳優さん。
それに比べて、悪役の大佐は強烈だった~。
ムキムキマッチョおじさん。つえーのなんの。

この映画で地球人がやってるのって、まるっきり米軍がベトナムやなんかでやってきたことを思い起こさせるんだけど、ジェームズ・キャメロンは反戦活動家だったっけ?どっちかというと武器マニアっぽいのにな。
それにしてもこれだけ露骨に侵略批判してる映画が大ヒットって、アメリカ人は懐が深いのか鈍感なのかどっちなんだ。

監督はインタビューで「ミヤザキの新作は必ず見ているよ。実は映画の最後に『もののけ姫』にオマージュをささげたシーンがあるんだ」と語ったらしいが・・・どのシーンだかわからない。

そんなこんなで、これから観る方にはIMAX3Dをお勧めする。
上映館数が少ないのが辛いけど。
それと、席は少し後ろの方がいいかもしれない。
顔を動かさなくても画面全体が視界に入る位置でないと、首が疲れたり目が疲れたりしそうなので。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。