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悪夢

4月 19, 2009

取り壊しかけ?で放置されたビル?
覆いもぼろぼろになるまで放置って、何があったのか。

暖かくなってくると、冬用の布団が暑くて重くて、うなされることがある。
 
 
 
 
私は怒っていた。同時に嘆いていた。
息子のしたことは、叱らないで済ませられるものではなかった。
小賢しいガキ、要領だけはいい軽薄な学生、強いものに媚び弱いものを虐める卑怯者、日和見のコウモリ・・・そういった類の人間がするようなことだった。

どうしてソレがいけないのか。
なぜ母さんは怒っているのか。
切々と説いても伝わらない。

口では謝りながら、ヘラヘラと笑っている。
それどころか、私を見下したような目で見ている。
そんなことでマジになるなんて、馬鹿じゃね?

どうしてどうしてどうして。
真っ直ぐだと思ってた子が、単純を絵に描いたような子が、なんでこんなになってしまったのだろう。
どこで間違えたのだろう。

憤りは情けなさに変わり、やりどころの無い感情に締め付けられ、私は息子の胸倉を掴んで怒鳴りつけた。
それでもニヤニヤと笑うだけの息子に、キレた。
殴る。何度も。

なぜ?なぜ?殴る手が止まらない。
止めたいのに、止まらない。
だって、止めたってこの子が元に戻るわけじゃない。
でも、このまま殴り続けたら何かが変わるのだろうか。

自分のうなされる声で、ここで目が覚めた。
 
 
 
 
どうして、こんな夢を見るんだろう?
現実の息子は、とても可愛い。
子供らしくて、ヒネた所がない。
夢の中の息子は、本物とは似ても似つかない、憎たらしい顔をしていた。

だが、夢の中の私は、それほど現実離れしているわけではなかった。
息子が1才くらいの頃だったか、育児の閉塞感の中で手を上げたこともあった。
今でも、嘘をつかれたりすると「裏切られた」という気持ちに支配されて、怒鳴り声で説教してしまう。胸倉を掴んだことも、実際にある。

感情的な自分への嫌悪感。
自分のコントロールが効かないところで着々と一人の人間が出来上がっていく恐ろしさ。
まだ見ぬ将来の不安。
それらは、現実に存在する。
 
 
かつて、息子と私は一つだった。私が、息子を、内包していた。
身体が外へ出ても、母が子供を包み込む感覚はそのまま残る。
包み込んでいるのに、その子供は成長につれ自己を発達させ、母親とは別の人格としての行動が増えていく。
それは正常な発達なのだが・・・なぜか喜びとともに不安をもたらす。

私の中に、別の人間がいる。
最初は自分と同一視できるほど一体化した存在だったソレが、
いつしか他人になっていく。
ただの他人ならまだしも、ひとつ間違えばソレは怪物になる。

私は息子を愛しているし、彼の性格は一般的に見ても好ましいものであると思っている。
しかし、「ウチの子に限って」とは思っていない。
ペシミストで性悪説信者なので。

何かのキッカケで、カワイイあの子は悪になるかもしれない。
親として、そのキッカケは阻止することができるだろうか。
否。
どんなに頑張っても、
力の及ばないところで思いがけないことが起こるのは止められない。
また、所詮親もただの人間。間違いもしょっちゅうである。
その中のどれが、子供に決定的な影響を与えるのか、分かるはずもないし、分かったところでどうにかできるものでもない。

不幸な出来事があっても、その後のフォローでリカバリできるだろうか。
それも否。
一度転がりだしたものは、方向を修正することはできても、元に戻すことはできない。

世の中の親たち、誰が好き好んで犯罪者を産み育てるだろう。
それでも、犯罪者は存在する。
有名な犯罪者たちの経歴には、確かに共通して悪親の存在が認められることがあるが、逆に言えば、フツーの親から産まれ、フツーに育てられたのに犯罪者となることも多々ある。

全ては運、めぐり合わせだと思っている。

日々真っ直ぐに考え、不器用でも最善を尽くし、子供を愛し、自分を愛し。
そして良きめぐり合わせを引き寄せる。
親にできることって、こんなに小さなこと。
小さなことを積み重ねて、必死に創り上げて、あとは
壊されないように祈るだけ。

子育ては、それ自体が悪夢でもある。

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